アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)の1962年の曲。ボサノバナンバーとしてはもっとも著名な曲。ポルトガル語の原曲名は『Garota de Ipanema』(ガロータ・ヂ・イパネマ)1964年のグラミー賞で、最優秀アルバム賞、最優秀エンジニア賞の2部門を受賞。シングルカットされた『イパネマの娘』は最優秀レコード賞を受賞
イパネマの娘の有名なエピソードですが、作者のジョビン達が当時よくたむろしていたイパネマ(地名)のカフェ「ヴェローゾ」の前を通る美少女「エロイーザ」からインスピレーションを得て、店内であっという間にこの曲を書いたそうです。このバーの近所に住む少女「エロイーザ」は時々このバーに母親のたばこを買いに来ていたんだそうです。
この曲が世界的に有名になったので、このカフェバー「ヴェローゾ」は「ガロータ・ヂ・イパネマ」と名前を変えて営業。*現在も存在してるかどうかは分かりません。そして、この曲のモデルになった美少女「エロイーザ」は後に「ガロータ・ヂ・イパネマ」という名のブティックをオープンして、この曲「イパネマの娘」のメロディーと歌詞をプリントしたTシャツを販売していたというたくましさ(笑)これだけで話は終わらず、著作権を持つジョビン達が訴訟を起こし、エロイーザが勝つというドラマチックな展開。そういえば、昔、テレビの旅番組で「はーい。私がイパネマの娘よー♥」と言って、日焼けしたおばさんが登場したのを見ました。「ゲッ!この人が、、、」と思ったものです。
もう一つのエピソード。世界的にもっとも有名な「イパネマの娘」は、ヴァーヴレコードから発売された『ゲッツ/ジルベルト』に収録。★1963年、スタン・ゲッツ(テナー・サックス)、ジョアン・ジルベルト(ギター、ボーカル)、アントニオ・カルロス・ジョビン(ピアノ)、アストラッド・ジルベルトの4人はニューヨークでこの作品を録音。スタン・ゲッツがブラジルから来たジョビンやジョアン達に感じが悪く、イヤな奴だったというのも有名な話ですね。アストラッドにはギャラを払うな。と、言ったらしいです。(飛び入りだから?)
さて、通説ではアストラッドジルベルトは歌う予定はなく、たまたま夫につきあってスタジオに来て、たまたま歌ってみたところ、たまたま出来が良く、たまたま採用されたということです。が、本当のところは、プロデューサーのクリード・テイラーが、話題性を狙って「飛び入りのハプニング」としたんだそうです。英語を話し、英語で歌えるアストラッドの方が売れる。と分かっていたんですね。思惑通り、アストラッドは「イパネマの娘」のヒットによってアメリカで人気歌手となり、多くのボサノバ曲を英語で歌って作品を残しました。彼女はブラジルのボサノバと、アメリカのジャズスタンダードの架け橋的な役割を果たしたのですね。はい。私もアストラッド様のおかげで、ボサノバを歌うことが出来ています。感謝です。余談ですが、、、アストラッドジルベルトのことを歌った、バーシャの「アストラッド」っていう曲があります。私もよく歌ってました。
lyrics:Norman Gimbel music: Antonio Carlos Jobim (1962)
Tall and tan and young and lovely
The girl from Ipanema goes walking
And when she passes
Each one she passes goes “ah”
When she walks, she’s like a samba
that swings so cool and sways so gently
That when she passes
Each one she passes goes “ah”
OH! But I watch her so sadly
How can I tell her I love her
Yes I would give my heart gladly
But each day
When she walks to the sea
She looks straight ahead, not at me
Tall, and tan, and young, and lovely
the girl from Ipanema goes walking
And when she passes, I smiles
But she doesn’t see
↑The boy from Ipanema / Rin Suzuki
★鈴木の和訳は、あまり意訳せず、きれいな日本語で翻訳しようとしていません。
英語でダイレクトに感じながら歌った方が良いと思う派です。語順を大切にし、返り読みをしない訳をしています。訳す時にちょっと変な言い回しがあります。解釈が人と違ってるかもしれません。あくまでも参考までになさってくださいね。自分でも訳してみてね。
*女性が歌う時は「イパネマの娘」を「イパネマの少年」に置き換えて歌うことが多い
背が高くて日焼けして若くて可愛い娘
イパネマの娘が歩いて行くよ
で、彼女が通り過ぎる時
誰もがね、そう彼女が通り過ぎると「Ah!」ってなる。
→(彼女が素敵で「おぉー。」って声が出るということ)
彼女は歩くよ。まるでサンバみたいにね。
クールにスゥイングして、それで優しく揺れる。
で、彼女が通り過ぎる時
誰もがね、そう彼女が通り過ぎると誰もが「Ah!」ってなるんだ。
Oh、だけど僕は 彼女を見るとちょっと悲しくなる
どうやって伝えよう 好きだということを
Yes,僕は喜んで心を捧げるよ
でも いつも彼女は海へ歩いて行く時
前をまっすぐ見てる、僕じゃなくてね。
背が高くて日焼けして若くて可愛い娘
イパネマの娘が歩いて行くよ
彼女が通り過ぎる時、僕は微笑む
だけど彼女は見ていないんだ
(和訳 鈴木輪)
↓Astrud Gilberto and Stan Getz
↓Nancy Wilson ナンシーウィルソン「イパネマの娘」じゃなく「少年」!
↓Diana Krall ダイアナクラールも「イパネマの少年」
GETZ/GILBERTO 1964年グラミー賞、最優秀アルバム賞↓
鈴木の歌の教材、ジャズスタンダード、英語でボサノバ、あります。この曲もあります。セルフレッスンのお供にどうぞ。
耳で覚えるジャズヴォーカル中級 CDにも入ってます!
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