2022年上半期のお仕事

英語でボサノバ7つのKey

2022年もう半分、あらら、と思ったら、もう7月半ば。早い早い。と、毎回そう言ってる気がしますが、、、。年頭に今年の上半期の目標!「英語でボサノバVol.3と英語でボサノバVol.4の2タイトル」と、「英語でボサノバ16タイトル、7つのKeyのシリーズを完結させる。」

でした。無事に、4月に2タイトルのアルバムと6月5日にVol.3の8曲8タイトル、7月5日にVol.4の8曲8タイトルの7つのKeyの16タイトル、全部で18タイトルリリース!やったー。終わったー。

Webを整えてもらって、PR動画も出来て、ちょっと今、開放感でぽよーん、としています。宣伝も頑張らないといけないなぁー。と、思いつつ、ちょっと開放感。

「英語でボサノバ」って、タイトルですが、「ボサノバの曲で英語を勉強しましょう」って意味ではありません。ボサノバはポルトガル語が原詞で、そういう音源が多いので「英語で歌いたいんだけど、みつからないよー。」っていう曲も多いのです。なので、鈴木が英語ヴァージョンの歌詞をつけて、お手本を歌ってみました。ってことなのだよ。

例えば、「My little boat 小舟」探すのに苦労しました。私も昔、好きな曲だったから、「小舟」を歌ってみたかったのだけど、ポルトガル語しか見つけることが出来なかった。当時はYoutubeみたいな便利なものはなかったですからね。まあ、カラオケだけを使うのであれば、言語も関係ないですけど。

さて、私は、この教材シリーズの企画、制作、デザインを担当。(あ、歌も歌っています)編集・ミックスは亀吉音楽堂のチーフエンジニア(笑)上田だけど、大変だったと思います。同じ曲のキー違い。そのままコンピューターで移調しているのではなく、少しでも音が良くなるように、自然な楽器の音になるようにと、工夫し、ベースは演奏し直す曲も。ボサノバが楽しくなちゃったみたいで、しばらくはボサノバの研究もし、ミックスも1曲づつとても丁寧にやってくれました。もうすっかり歌詞を覚えて歌えるようになったんじゃないかなぁー。(笑)

今回で、Jazz30タイトルとBossa Nova32タイトルの7つのKeyシリーズが完成。ジャケット並べてみると、キレイだな。( ̄∇ ̄;)そして、今後、ポップス編と、ジャズシリーズの続き(おそらく20曲ぐらい)が控えています。ぼちぼちやっていきます。それと、途中までやっているけど、自分のアルバム制作も途中で止まってしまい、他のお仕事や色んなことと、平行してボチボチやっていきますねー。

それにしても、この一区切りで、改めて、2005年のハイステーションスタジオ、2010年からは亀吉音楽堂で、教材も含め、色々な制作に協力していただいたミュージシャンの皆様には本当に感謝です。いつも良い演奏をありがとうございました。良い演奏、楽しかった録音の日。売れたら特別賞をあげたいぐらいです。売れないかなぁー。売れたらいいなぁー。

Bossa Nova(後半)CD版Vol.3/CD版Vol.4/DL版

Bossa Nova(前半)CD版Vol.1/CD版Vol.2/DL版

詳しくは鈴木輪のレッスンWebsiteをご覧ください 鈴木全アルバム情報→こちら

Radioいろいろ

ラジオって好きです。何かやりながら聴けるし、知らない曲だけど、良い曲が流れてきたら嬉しくなります。私の曲がそうであってほしいな。誰コレ?いいじゃん。って思ってもらえたら、いっしっし。

しゅうなんFMラジオ(山口)の12月のヘビーローテーション♪に。私のクリスマスアルバムの中からピックアップ!どの曲もいい曲だから選曲に困ってることでしょう!

そして、12月14日(火)FM帯広(JAGA)の『CROSSOVER TOKACHI』月‐木 12:00~14:00 に出演します。「U-JAZZ ALLEY」のコーナーで、13時40分頃の登場です。そして、来週は月曜~木曜まで毎日13時53分頃~アルバムから1曲ずつオンエア♪していただけるそうです。

インターネットでも放送が聴けます♪スマホ用アプリ「Listen Radio」http://listenradio.jp/

Media-山口

お知らせが色々あります。24日にリリースしたクリスマスアルバム「ウィンターワンダーランド」をラジオで紹介していただいたり、、、嬉しいです。クリスマスコンサートも近づいて来ました。やること満載で、昨日は久しぶりに徹夜で朝帰り。明日は朝の生出演ですよ。これは、大変。大変。寝坊しないようにしなくちゃ。

というわけで、明日はラジオ!KRY山口放送KRYMorning UPに電話生出演!朝の9時10分頃です。アルバムの話やコンサートのことをお話しする予定でーす。その他どんな話が飛び出すのか、自分で自分がこ、わ、い。方言が出てしまいそうじゃーのー。リクエスト→メール:asa@kry.co.jp リクエスト、輪ちゃんのクリスマスソングお願いしまーす。

そして、地域の新聞「瀬戸内タイムス」にも取り上げていただきました。↓↓↓ありがたいことです!!いつも真っ先に書いてくれる。嬉しいです。

↑タイトルがナイス!↑「今冬のXマスは鈴木輪さんと共に」

山口方面の方はぜひ一緒にクリスマスを楽しみましょう。会場に来て頂ければ嬉しいですが、ライブ配信もあるんだよん。スマホで見れるってすごい時代ですよね。詳しくはこちらをご覧くださいね!

山口方面といえば、私がかつてパーソナリティーをやっていたこともあるしゅうなんFMラジオで、アルバムの中から1曲、12月のヘビーローテーションにしていただくことになっています。曲は何かなー。たぶんWinter Wonderlandかなー?

優秀盤オーディオグレードに!

♪♪お知らせです♪♪

私のニューアルバム「ウィンターワンダーランド」が、オーディオアクセサリー誌183号(11月20日発売)(音元出版)の「13人の評論家が選ぶ優秀盤オーディオグレード2021 in Winter」に選ばれました。!

アルバムは11月24日発売。明日の発売です。

鈴木裕の推薦:

ジャズシンガー鈴木輪のクリスマスアルバム。ピアノトリオにギターなどが加わるサウンド。サウンドプロデューサーであり、ピアノ、キーボードは元チキンシャック他の続木徹。収録/ミックス/マスタリングははベースも担当する上田隆志。(日本プロ音楽録音賞を受賞したこともある)という実力派。空間に余裕のある録音でベースがやけにドスが効いていてこれがR&Bの感じを出しているが、ヴォーカルがちょっと可愛いので聴きやすい音楽だ!(by 鈴木裕)

と、書いてありました。最後の「ヴォーカルがちょっと可愛い」というくだりは、声が可愛い?ということなのか、その他なのか?そこを質問してみたい。まあ、音楽が聴きやすいということは当たりでーす。「ヴォーカル、ドスが効いている。」じゃなくて、よ、よかったです。

  Listen♪(←試聴はココをクリック)

Eーonkyoハイレゾでも試聴・購入できます!

もうクリスマスのシーズンですねー。BGMにいかがでしょうか?

鈴木輪・ウィンターワンダーランド ★亀吉通販よりご購入方はサイン付きでお送りします。(欲しい人がいれば、、、ね)

Jingle bells 2021

先日、続木さんが来て、「えい、やー、とぉー!」と、Jingle Bells2021をかっちょよく仕上げてくれました。
これ、アルバムには収録してません。
私はこの曲はアルバムのボーナストラックかなぁーと、思ってたんだけど、サウンドプロデューサーの続木さんが、「輪さん、これはCDを買ってくれた人だけのスペシャルなプレゼントにしましょう!!
CDのジャケットのどこかに秘密のパスワードが書いてあってそこにアクセスして、パスワード入れるとダウンロード出来るっていうの楽しいなぁー。僕だったら嬉しいなぁー。」って。それで、「そうですね。そうしましょう。」ということになったわけ。
だからCDを買ってくれた人だけ、めっちゃカッコ良い「Jingle Bell2021」が聴けるんだよー。続木さんのオルガンがすんげーの。お楽しみにねっ!私もコーラス頑張ったんだよん。にっしっし。
ダウンロードは期間限定で11/24から2022年1/31までだから。お早目に。(お早目にね!と言いながら、早目にCDを買ってくれ。と遠回しに言ういやらしい商法だな。私、、、。)そゆことね。
↓CDジャケットの中で、観音開きのジャンボな私がお待ちしていまーす。CD買った人だけが、分かるんだよー。って何言ってるか分からんでしょ。(笑)

↓秘密のパスワードをお持ちの方はこちらのページからアクセス↓

https://kamekichirecord.com/present/xmas.html

ファンキーで楽しいJingle Bells2021でーす!

全14曲。いっぱい歌った。ミュージッシャンの皆様も本当にThank you♡

ディサフィナ―ド・レビュー

Desafinado/Rin Suzuki(kamekichi Record)

昨日、レビューが届きました!本来はライナーノーツに入れるはずだった文章です。

She’ll Surely Touch You If You Only Have A Sensor In Your Heart

鈴木輪の最新アルバム“Desafinado”は、あるスタイルの女性ヴォーカル好きには好意的に受け入れられるだろうと思う。大手レコード会社やマスメディアが好んで取り上げたがる日本のジャズヴォーカルに、もの足りなさや何かちがうという感じをお持ちの方は少なからずいると思う。私もそのひとりだ。日頃は1950~60年代のLPレコードでしか女性ヴォーカルを聴かない私だが、ずっと聴き続けているシンガーが一人だけいる。12年前、たまたま通りかかったpiano loungeで知った鈴木輪(当時は改名前の鈴木リエ)の歌だけは、聴くに値すると思っている。

 海外のオリジナルレコードを収集し始めて40年近くになるが、名盤だとかよく売れたという評判にとらわれず、自分の好みだけを基準とした。初期の頃は、マイナーレーベルからリリースされたrareな貴重盤に目が向きがちだった。しかし苦労して探し求めた高価なレコードも、大半は手放して今はない。結局、手元に残したのは、誰もがよく知るポピュラーな歌手のものが多い。

たとえば、ダイナ・ショア、ペギー・リー、マーガレット・ホワイティング、ジュリー・ロンドンといった人たち。ややマイナーなところで、ヘレン・オコンネル、キティ・カレン、それにブロッサム・ディアリー、キャシー・カーなど。

そうなったのは、彼女たちの歌は何度聴き返しても決して飽きるということがないし、必ずまた聴きたいという気持ちが湧き上がってくるという単純な理由からだ。彼女たちの歌には、際立つ実力やパーソナリティーが感じられるのはもちろんだが、ある一つの共通した点がある。私が女性ヴォーカルに求めるものはただ一つ、その声に聴き入ったとき、何ともいえない心地良さが心いっぱいに拡がるか、それに尽きる。

そのような体験を初めてしたのはもうずい分昔、ペドロ&カプリシャス初代ヴォーカリスト、前野曜子の声がラジオから流れたときのことだ。

「別れの朝」のサビの伸びやかな歌声-“言わないで なぐさめは 涙をさそうから 触れないで この指に 心が乱れるから”には心底しびれた。Her voice touched meというしかない。鈴木のアルバム“Desafinado”には、そんな想いを満たしてくれる曲がいくつかある。“この1曲”というなら、迷わず12曲目“My one and only love”をあげる。

この曲は出だしの数小節が生命線だと思っていて、とりわけヴォーカルではその表現の仕方で良し悪しが決まる。鈴木はそこを“彼女ならでは”の節回しで歌いあげていて、期待をうらぎらない。この出だしを聴いて、特に感じるものがないというなら、私とは感性を異にするということだろう。好みは人それぞれだ。自分にぴったり合うアーティストを見つければよい。実はこの曲には忘れがたい思い出がある。2008年から丸4年間、毎日曜の夜、鈴木のピアノの弾き語りを聴くのを楽しみとしていたのだが、彼女はいつも私の幅広いリクエストに応えてくれた。多くはスタンダードで私の期待どうりのムードで歌ってくれたが、ただ1つリクエストがかなわなかった曲がある。それが、“My one and only love”。

彼女いわく、「ピアノの調音階が苦手なkeyなので」ということだった。その積年の願いが今回、このアルバムでやっとかなった。彼女なら、こう歌ってくれるだろうと期待していた以上の歌唱で、この1曲でこのアルバムは手放せないものとなった。

ドリス・デイがアンドレ・プレヴィンのピアノソロで歌った“Duo”アルバムでの歌唱に引けをとらないと思う。

 アルバムに収録されているのは全14曲、全曲通しで聞くと1時間近くかかる。私は女性ヴォーカルをBGMのように聞き流すことはしないので、何曲かに分けて聴く。1日の疲れをいやす夜に聴きたいのは、スタンダードだ。“So many stars”、“I can’t give you anything but love”、それに“Dream a little dream of me”がいい。ロックグラスに注いだモルトウィスキーが、ゆっくり氷に溶けてゆくように静かに時間が流れる。

“On the sunny side of the street”を歌う鈴木の声は、私にヘレン・フォレストの名盤やペギー・リーの10インチで聴ける名唱を思い出させてくれる。

 そしてまだ暑さが残る気だるい昼下がりには、ブラジリアンサウンドが合う。カルロス・ジョビンの1曲目“Triste”や“No more blues”もいいし、“Besame Mucho”もわるくない。かたわらにフローズンダイキリでもあれば、最高だ。ふと、晩年をキューバに近いカリブの島で過ごした、ヘミングウェイが愛したフローズンダイキリのことなどを思い浮かべる。タイトルナンバー“Desafinado”(Slightly out of tune)はボサノヴァサウンドがヒットした1963年に多くのシンガーがアルバムに収めている。ペリー・コモ、ジュリー・ロンドンが残しレコードは、今聴いても古さを感じさせない。鈴木の歌もそうなってほしい。

 バックのピアノトリオは曲によって少しづつメンバーが入れ替わるが、絶えずヴォーカルに寄り添って支えており、好ましい。一つだけ注文をつければ、Slightly Latinの曲はアコースティックギターの響きが加われば、さらにムードが高まっただろうと思う。

 最後に付言として、鈴木のアルバムは録音スタジオの技術の高さに定評があり、配信で外出先などで聴くにはもったいない作品だ。高性能のオーディオ装置をお持ちの方は、音質のすばらしさを味わうのも楽しみの一つではないだろうか? by 松本光正

記事に出てきたお店の写真がありました。日曜の夜の弾き語りをしていました。「ブリッジ」レトロな良い雰囲気のお店でした。今はもうありません。

The Walker’sにレビューが掲載 されました

The Walker's Jazz new disc 鈴木輪
The Walker’s Jazz new disc 鈴木輪

ジャズの魂を揺さぶるマガジン・The Walker’s/ウォーカーズのJazz New Discのページに、私のアルバム「ディサフィナ―ド」をご紹介していただきました。嬉しい!↓記事は以下です!!↓

「ジャズシンガー鈴木輪の4年振りの待望のニューアルバムは夏っぽいボサノヴァ+ジャズ・スタンダードで贈る快作。

1曲目を飾る“トリステ”~タイトルナンバーの”ディサフィナ―ド”とアントニオカルロスジョビン作の名曲が続き、3曲目はセルジオ・メンデスの”ソー・メニー・スターズ”と選曲も素晴らしく、鈴木輪のヴォーカルとの相性・雰囲気もマッチする。

”チーク・トゥ・チーク”のスウィング感、英語詞でしっとりと歌う”べサメ・ムーチョ”もいい。

スロージャズヴォーカル3部作でも話題を呼んだが、このボサノヴァとジャズ・スタンダードによる極上の作品も話題となりそう。The Walker’s Vol.62」

The Walker’s Vol.62

The Walker’sは2005年創刊のウォーカーズ。ジャズを愛していることがプンプン伝わってくる雑誌です。デザインのセンスもよくて、いつも丁寧に作られているから好きです。こちらから、ご購入出来ます。雑誌のオンライン書店

無線と実験9月号にDesafinadoのレビューが掲載されました!

録音時期もメンバーも異なっているが、彼女のために新たなセッションで一発録音したような統一感のある内容とサウンドは
同レーベルの確たるポリシーでの録音と制作の賜物だろう。(小林貢)

2015年11月号で前作「I’ll close my eyes」を本欄で紹介した、鈴木輪の久々の新作。同レーベルでは教材用として歌入り、歌抜きのCDをリリースしているが、本作はその中からパフォーマンス性の高い演奏をセレクトし、彼女のヴォーカルをアフレコした作品である。録音時期もメンバーも異なっているが、彼女のために新たなセッションで一発録音したような統一感のある内容とサウンドは
同レーベルの確たるポリシーでの録音と制作の賜物だろう。
エンジニアの上田隆志氏は著者がTBM(スリーブラインズマイス)時代に手がけた大型フュージョングループ「ZAP 」の2作の
録音後に加入したベース奏者で、本作でも6曲でベースを担当している。
本作はバックがシンプルなピアノトリオだけに前述の作品と同様に彼女の魅力が存分に発揮され、馴染みのスタンダード曲と
夏に似合うボサノヴァナンバーを交えた、誰もが親しめる作品となっている。
著名曲が集められた国内制作盤などを聴くと、初出作品や大ヒットしたアーティストの作品を聴きたくなることもあるが、原曲のメロディーを
大切にしつつ気負いなく自身のものとして歌う彼女の伸びやかなヴォーカルを聴くと、そのまま良いんに浸っていたくなる。
バックのトリオも堅実な演奏で、同時録音ではないが、彼女を的確にサポートしているという印象を受ける。
サウンドはどこにも協調感のないナチュラルな質感で捉えられ、音量を上げても刺激的な響きはなく、上質なライブを聴いているように感じる。

鈴木 輪 Media情報

Desafinado/Rin Suzuki(kamekichi Record)

〇2020/08/20 KRY山口ラジオ 「おはようKRY」に生放送の電話インタビューで出演しました。AM9時過ぎ Desafinado、My little boat(小舟)On airされました。

〇2020/07/14 KRY山口ラジオ「お昼はZENKAIラジオな時間」で鈴木輪のAlbum Disafinadoの中より “So many stars”を流しいただきました!

〇8月 周南エフエムラジオ 8月の「ヘビーローテーション」で、Album「Desafinado」の中より毎日1曲づつON Airされています。

〇7月瀬戸内タイムスにインタビュー記事が掲載されました

〇2020/08/31 無線と実験 9月号に掲載されました。詳しくはこちらのページをご覧ください。

〇2020/09/15 The Walkers(Vol62)にレビュー掲載されました。詳しくはこちらのページをご覧下さい。

The Walker’s vol.62 鈴木輪・ディサフィナ―ド・レビューhttps://rinsuzuki.kamekichirecord.com/2020/09/14/walkers/

〇2020/08/31 オーディオアクセサリー誌・2020 秋号178「14人の評論家が選ぶ優秀盤オーディオグレード2020 in Autumn」に鈴木輪のDesafinadoが選ばれました。詳しくはこちらのページをご覧ください。

audioaccessory2020autumn178
14人の評論家が選ぶ優秀盤オーディオグレード2020in Autumn 小林貢 今季の特選/ディサフィナ―ド・鈴木輪

〇2020/09/17 本来はライナーノーツに入れるはずだったノーツが届きました。タイトル「She’ll Surely Touch You If You Only Have A Sensor In Your Heart 」 By 松本光正 

 鈴木輪の最新アルバム“Desafinado”は、あるスタイルの女性ヴォーカル好きには好意的に受け入れられるだろうと思う。大手レコード会社やマスメディアが好んで取り上げたがる日本のジャズヴォーカルに、もの足りなさや何かちがうという感じをお持ちの方は少なからずいると思う。私もそのひとりだ。日頃は1950~60年代のLPレコードでしか女性ヴォーカルを聴かない私だが、ずっと聴き続けているシンガーが一人だけいる。12年前、たまたま通りかかったpiano loungeで知った鈴木輪(当時は改名前の鈴木リエ)の歌だけは、聴くに値すると思っている。
 海外のオリジナルレコードを収集し始めて40年近くになるが、名盤だとかよく売れたという評判にとらわれず、自分の好みだけを基準とした。初期の頃は、マイナーレーベルからリリースされたrareな貴重盤に目が向きがちだった。しかし苦労して探し求めた高価なレコードも、大半は手放して今はない。結局、手元に残したのは、誰もがよく知るポピュラーな歌手のものが多い。たとえば、ダイナ・ショア、ペギー・リー、マーガレット・ホワイティング、ジュリー・ロンドンといった人たち。ややマイナーなところで、ヘレン・オコンネル、キティ・カレン、それにブロッサム・ディアリー、キャシー・カーなど。
そうなったのは、彼女たちの歌は何度聴き返しても決して飽きるということがないし、必ずまた聴きたいという気持ちが湧き上がってくるという単純な理由からだ。彼女たちの歌には、際立つ実力やパーソナリティーが感じられるのはもちろんだが、ある一つの共通した点がある。私が女性ヴォーカルに求めるものはただ一つ、その声に聴き入ったとき、何ともいえない心地良さが心いっぱいに拡がるか、それに尽きる。そのような体験を初めてしたのはもうずい分昔、ペドロ&カプリシャス初代ヴォーカリスト、前野曜子の声がラジオから流れたときのことだ。「別れの朝」のサビの伸びやかな歌声-“言わないで なぐさめは 涙をさそうから 触れないで この指に 心が乱れるから”には心底しびれた。Her voice touched meというしかない。鈴木のアルバム“Desafinado”には、そんな想いを満たしてくれる曲がいくつかある。“この1曲”というなら、迷わず12曲目“My one and only love”をあげる。この曲は出だしの数小節が生命線だと思っていて、とりわけヴォーカルではその表現の仕方で良し悪しが決まる。鈴木はそこを“彼女ならでは”の節回しで歌いあげていて、期待をうらぎらない。この出だしを聴いて、特に感じるものがないというなら、私とは感性を異にするということだろう。好みは人それぞれだ。自分にぴったり合うアーティストを見つければよい。実はこの曲には忘れがたい思い出がある。2008年から丸4年間、毎日曜の夜、鈴木のピアノの弾き語りを聴くのを楽しみとしていたのだが、彼女はいつも私の幅広いリクエストに応えてくれた。多くはスタンダードで私の期待どうりのムードで歌ってくれたが、ただ1つリクエストがかなわなかった曲がある。それが、“My one and only love”。 彼女いわく、「ピアノの調音階が苦手なkeyなので」ということだった。その積年の願いが今回、このアルバムでやっとかなった。彼女なら、こう歌ってくれるだろうと期待していた以上の歌唱で、この1曲でこのアルバムは手放せないものとなった。
ドリス・デイがアンドレ・プレヴィンのピアノソロで歌った“Duo”アルバムでの歌唱に引けをとらないと思う。
アルバムに収録されているのは全14曲、全曲通しで聞くと1時間近くかかる。私は女性ヴォーカルをBGMのように聞き流すことはしないので、何曲かに分けて聴く。
1日の疲れをいやす夜に聴きたいのは、スタンダードだ。“So many stars”、“I can’t give you anything but love”、それに“Dream a little dream of me”がいい。ロックグラスに注いだモルトウィスキーが、ゆっくり氷に溶けてゆくように静かに時間が流れる。“On the sunny side of the street”を歌う鈴木の声は、私にヘレン・フォレストの名盤やペギー・リーの10インチで聴ける名唱を思い出させてくれる。
 そしてまだ暑さが残る気だるい昼下がりには、ブラジリアンサウンドが合う。カルロス・ジョビンの1曲目“Triste”や“No more blues”もいいし、“Besame Mucho”もわるくない。かたわらにフローズンダイキリでもあれば、最高だ。ふと、晩年をキューバに近いカリブの島で過ごした、ヘミングウェイが愛したフローズンダイキリのことなどを思い浮かべる。タイトルナンバー“Desafinado”(Slightly out of tune)はボサノヴァサウンドがヒットした1963年に多くのシンガーがアルバムに収めている。ペリー・コモ、ジュリー・ロンドンが残しレコードは、今聴いても古さを感じさせない。鈴木の歌もそうなってほしい。
 バックのピアノトリオは曲によって少しづつメンバーが入れ替わるが、絶えずヴォーカルに寄り添って支えており、好ましい。一つだけ注文をつければ、Slightly Latinの曲はアコースティックギターの響きが加われば、さらにムードが高まっただろうと思う。  最後に付言として、鈴木のアルバムは録音スタジオの技術の高さに定評があり、配信で外出先などで聴くにはもったいない作品だ。高性能のオーディオ装置をお持ちの方は、音質のすばらしさを味わうのも楽しみの一つではないだろうか?   2020/09/12 by 松本光正

14人の評論家が選ぶ優秀盤オーディオグレード2020 in Autumn

audioaccessory2020autumn178

オーディオアクセサリー誌・2020 秋号178「14人の評論家が選ぶ優秀盤オーディオグレード2020 in Autumn」に鈴木輪のDesafinadoが選ばれました。

今季の特選!!(小林貢の推薦)」「亀吉レコードではジャズを学ぶ人に向けて教材用CDも発売している。本作は選別した歌抜きのバックに鈴木輪の歌をくわえた新作として発売された。録音時期、メンバーは異なるが、彼女のためのセッションを組んだ上で録音したと思われる完成度を実現している。(中略)ヴォーカルもバックのトリオも自然な質感捉えられ鮮度も高い。忠実度の高い装置で聴くと生演奏を聴くような気分になる。選曲や構成も絶妙で原曲と彼女の魅力的な歌を存分に楽しめる!

ありがたい、ありがたいお言葉頂きました!。嬉しいし、励みになります。ディサフィナ―ド好評発売中です。ハイレゾ配信ではまだまだランキング21位と頑張っています。最高15位。(08/27付)残暑厳しい今年の夏、Desafinadoを聴いて涼しくなってくださーい。(鈴木輪)

audioaccessory2020autumn178
14人の評論家が選ぶ優秀盤オーディオグレード2020in Autumn 小林貢 今季の特選/ディサフィナ―ド・鈴木輪
オーディオアクセサリー2020Autumn178号

オーディオアクセサリー178号

♥お客様の声をまとめてみました♥

♪音響が素晴らしい、チョットオーバ−だけど鳥肌が立つ、輪さんの声が、身体に入って行く感じで聴き入っています! (Kさん)

♪元々ファンだけど、軽い声と明瞭な歌、そして素晴らしい音質と夏らしい選曲。満足です、癒やされます。(Amazonレビュー Nさんより)

♪めっちゃいい感じ。こんな時代だからでしょうか、安らいだ。(Mさん)

♪I’ve got the world on a stringsと 大好きなM y One and only loveがとても大人ムードいっぱいでとっても素敵でした(Hさん)

♪夏のリラックスー。(Sさん)

♪小舟、いいですね~♪聴いた後に余韻が広がります。PVも素敵 (Nさん)

♪PV素敵。映像と楽曲がマッチしていて、モダンで、ノスタルジックで、美しくて、映画みたいでした(Sさん)

♪CDプレイヤーに入れっぱなしで聴いています。素敵な曲ばかりで体をスイングしながらお酒を飲んでいるせいか、酔っ払って困っています。次は輪ちゃんが歌う昭和歌謡、童謡等を聞きたいです!!!(Yさん)

そして、、、ディサフィナードのアルバムでほとんどのピアノを弾ている続木徹さんより、以前コメントをいただいていましたのでご紹介。↓

♥ヘッドフォンの中で輪さんの歌声が柔らかく優しく響いて、至福の時でした。優しい人柄で、それが音ににじみ出てます。(Piano続木徹さん)

亀吉音楽堂で、ミュージックバード収録!「すみません、お宅のオーディオ生録させて下さい。」

放送日 6/16(日)決定!※翌週再放送

先日スタジオでラジオの収録がありました。

ミュージックバードの4月からの新番組「すみません、お宅のオーディオ生録させてください。」という番組。

なんじゃそりゃー?なタイトル!!

↓番組の説明こちら↓

★ミュージックバード 124chオーディオ、パーソナリティー田中伊佐資。

マイクと機材を背負い「音の在る場所」へ!

人気ライター田中伊佐資がマニア宅を訪問、「音」に賭けたマニアの生き様をお届けします。

(録音にはハンディ・レコーダーZOOM H5を使用) 

ええ。ええ。いますよ。マニアが一人。

というわけで、鵜の木の駅をおりた所から、マイクを持って怪しげにつぶやきながら、田中さんとディレクターさんが、亀吉音楽堂までいらっしゃいました。

亀吉音楽堂のコントロールルームのスピーカーで音を流し、オーディオの話や音楽の話で盛り上がる亀吉のオーナーエンジニア上田と田中さん。

音を聴きいっている様子を鈴木、外から激写!↓

で、

途中で私も乱入!!

鈴木、たまたま、となりのスタジオでレコーディングをしているという無理な設定で、登場。

あら、どうしたの?ラジオなの?ちょっと、おじゃましようかしら、、、?

えっ!私の曲もかけていいの?じゃあ、かけちゃおうかしら、、。

みたいな。(笑)

というわけで、鈴木輪のLove Love Love RE-MIXより、スティービーの隠れた名曲、Creepinをかけました。

くぅーーー。もっとしゃべりたかったよー。

もう1曲ぐらいかけてほしかったよーーー。(どこまでもずうずうしい鈴木)

ちなみに、お帰りの時もマイクを持って、ぶつぶつと何かをしゃべりながら去って行きました。(笑)

何を言ってるのかなー?楽しみだ。

放送は、隔週の日曜9時~10時です。6月予定です。

詳細は分かり次第!

musicbird.jp

それにしても、田中さんの番組のネーミングのセンスがすごい!と思う。以前の番組。

アナログ・サウンド大爆発!~オレの音ミゾをほじっておくれ

でした。

↓その時のブログ↓楽し気な二人。

kamekichiongakudou.blog2.fc2.com

ああ、それから、2014年のJazz lifeで亀吉レコードのアルバム(But Beautiful)を紹介していただいた時の記事。田中伊佐資さん。いい記事書いてくれてました!感謝。

kamekichiongakudou.blog2.fc2.com

鈴木輪/瞳をとじて 雑誌レビュー!

夏の終わりにリリースした鈴木輪のI’ll close my eyesの雑誌レビューが掲載されました。

ぼやぼやしてたらすぐに冬が来て今年も終わりそうな勢いである。

夏のイメージで制作してるが、冬に聴いてもらっても一向に構わない。。。と思います。ぜひ!

第20回日本プロ音楽録音賞を受賞した実績を持つ亀吉レコードの新譜。

鈴木輪の同レーベルからの3作目でありピアノとベースのデュオをバックにしたシンプルな編成で彼女の魅力をストレートに引き出している。

彼女は適度な艶を感じさせる歌声でヴィブラートなどギミックを使わず素直に歌いあげるという印象を受けそれだけにリスナーの耳と心に自然と沁み入ってくる。

スタンダード中心だが、フュージョン系器楽曲であったJサンプル作曲のMelodies of loveなどで彼女の確かなキャリアがわかる。

また、ピアノもベースも極めてナチュラルな質感で捉えられ、コンプレッサーも過度ではなく圧迫感のない伸びやかな音で聴ける。ヴォーカルの細やかな表情も明晰でウッドベースのピチカートやピアノのタッチもニュアンスに富んでいる。

192kHz/24bitで録音したということだが、スペックは遥かに勝っていても音質は本作より劣っている作品が多いのが現状である。

(無線と実験 2015年11月号 小林貢 )無線と実験の購入はこちら

実に好ましい「くつろぎの音楽空間」

鈴木輪の最新作が届いた。例によってアコースティックな広がりの中に、鈴木の声が自然な残響を伴って浮かび、バックのピアノとウッドベースが彼女の歌唱をやや控えめに、しかししっかりと支える。

実に好ましい「くつろぎの音楽空間」といってよいだろう。

鈴木の声はどこか南部鉄器の風鈴を思わせる質感で涼やかに伸び、ピアノとウッドベースはややソフトだが至って自然、どちらも”木”の質感を感じさせるサウンド傾向である。

今作はCDも入手しているので聴き比べてみた。CDもずいぶん健闘しているが、声の澄んだ質感と伸びではやはりハイレゾに軍配があがるようだ。

(Net Audio vol20  2015 winter 炭山アキラ )Net Audioの購入はこちら

I’ll close my eyes ハイレゾ配信はこちら

I’ll close my eyes PV  鈴木輪 2015/8/30リリース (Kamekichi Record )好評発売中!


亀吉レコードの「But Beutiful/後藤輝夫&佐津間純」第20回日本プロ音楽録音賞を受賞!

昨日、12/6(金)第20回日本プロ音楽録音賞の授賞式、受賞パーティーがありました

亀吉レコードの制作アルバム「But beautiful」(後藤輝夫&佐津間純)がベストパフォーマー賞受賞しました。

e-onkyoでハイレゾ高音質配信、i tunesにて配信しています。(CDにはなっていません)

亀吉音楽堂(亀吉レコード)のハイクオリティーの実験でサックスの後藤さん、ギターの佐津間くんには色々と協力をして頂き、結果このような賞を受賞できてとても光栄です。素晴らしい演奏、ミュージシャンあっての録音。良いものをこれからも制作していく励みになりました。

大手のレコード会社と違って、亀吉音楽堂では、エンジニアの上田隆志がレコーディング、ミックス、マスタリング、機材のメンテナンス、ケーブル制作まで1人で行います。

もともとはベーシストの上田。録音もミックスも全て独学。

ミュージシャンの宅録からスタートしてよくぞここまで来たと思います。おめでとうございます。

私も最初の段階から制作にかかわってきて、私のアルバム、ブルーベルベットにもつながっていきます。

良いことどんどんつながっていきたいな。鵜の木のちっちゃなスタジオだけど。がんばろう。

お疲れ様でした。

サックス後藤輝夫、ギター佐津間純(謎の年の差カップル!?)

オーディオ雑誌 analogに掲載されました

オーディオ雑誌analog(アナログ)vol40

212Pの「オープンデッキに夢中」ミュージックテープ新発売の話題(by小林貢)にとりあげていただきました。(前半省略)

「亀吉レコード」からはミュージックテープが発売

話は変わるが、昨年末にフィリップスブランドの4tr 2ch,6ヘッド構成のリバース機N4450を知人から譲りうけた。

電源が入る事だけは確認したが、正常な動作はしない。(省略)

この原稿を書いている最中に本誌35号と36号で紹介した亀吉音楽堂が主宰する亀吉レコードからリリースされる、38/sec.2trのミュージックテープ2巻た届けられた。

1作はベーシスト河崎純のソロ作品「ビオロギア」もう1作は「マイレヴァリー/鈴木輪」「Bewitched/山口温子」の2作のヴォーカル作品とサックスとギターのデュオ作品「バットビューティフル」から2曲ずつを抜粋したオムニバス作品「Kamekichi Record special vol」だ。

2作ともマスター音源は現在主流のマルチ録音だが、これをアナログ機器で、5・6MHzのDSDマスターにトラックダウンした後、アナログテープに1本づつダビングしている。

同レーベルを主宰する上田隆志氏は同社スタジオの生々しい音を一般家庭内でどこまで忠実に再現できるかを疑問に感じた折りに思いついたのだが、スタジオ内で作りあげた音をアナログテープに録音する事だったという。デジタル音源をアナログテープに録音したのでは、本当のアナログの音ではないといぶかる人もいるだろう。

しかし市販のCDを一度テープにダビングして楽しんでいるアナログテープファンは多い。このことから、デジタル音源をアナログ化することで、デジタル、アナログ双方のメリットが発揮されることは想像出来る。

しかもアナログよりもはるかに広いレンジと高SN比情報量を確保しているDSDマスターであれば、そのメリットはより大きくなる。

「ビオロギア」はウッドベースのソロ作品で即興的な要素が強く、緊張感のあるスリリングな演奏が展開されている。

高い鮮度とSN比が確保されたクリアなサウンドが得られ、ピチカートやボウイングのタッチやニュアンス、低音弦の唸りがリアルに再現される。また胴鳴りも明瞭で、濁りのない長い余韻は、深遠とした風情を漂わせている。また空気のわずかな震えや演奏者の気配まで、聴きとれるほどのDレンジの広さを感じた。

「Kamekichi Record special vol」で聴けるヴォーカルは実体感のある音像で浮かびあがり、リップノイズや息遣いなど細部も克明で表情豊かに再現される。

ピアノのアタック音には適度な厚みが感じられ、力強さのなかにしなやかなタッチが感じられる。またギターは大型アーチトップ・ボディのギブソン、スーパー400CESならではの線の太い豊かな響きが生々しくよみがえってきた。前編にわたるリアルで存在感のある響きは、アナログテープならではと言えるもので、ハイレゾリューションのデジタル音源でも得難いものだ。同レーベルの今後の展開に大きな期待が持てる作品のリリースはテープファンにとっても喜ばしいことだ。ABCレコードからもミュージックテープが発売。話題は一段と盛り上がりを見せている。

 

 

亀吉レコードのハイレゾ作品が注目されています!

気がつけばもう1月も最後の日となりました。明日からは2月。なんと早いことか!

色々な仕事に携わりながら、今月もバタバタと過ぎてゆきます。

私のアルバムマイレヴァリーもリリースしてずいぶん経ちます。レコードショップでは売れないらしく、返品で戻ってきて、ちょっと淋しかったですが、アマゾンではちょこちょこ注文が来ています。

去年の秋にe-onkyoと亀吉レコードが契約いたしまして、ハイレゾ(高音質)ダウンロード販売をはじめました。

メジャーレコード会社の中で、たぶんその中で一番の弱小レーベル亀吉レコードですが、が、がんばっています。!

亀はスロー。じっくりと良い音作りめざして!

e-onkyoのJazz売れ筋ランキング10位内に入っています。「鈴木輪の My Reverie」

じっくりと時間をかけて作っただけに、ウレシイことです!こちらから購入できます。ハイレゾ音源で聴いてみたい方はぜひ!で、マイレヴァリーの続編ともいえるアルバムを現在制作中です。がんばろー!

ハイレゾ注目アルバム。テナーサックスとギターのシンプルで味わい深い演奏は要チェック!「後藤輝夫&佐津間純のBut Beautiful」

ネットオーディオvol 09 2013spring号に亀吉レコード、亀吉音楽堂の記事が掲載され、後藤さんと佐津間くんのご紹介もされています!

ガット弦を用いた倍音たっぷりのオーガニックなサウンドと楽曲を最大限に引き出した録音はコントラバスの無伴奏独奏「河崎純・ビオロギア」

↓senka21という業界誌にもスタジオ亀吉音楽堂や、エンジニア上田隆志のことがが掲載されました。招き猫っていうのがいいですね。招き亀になりたい。↓

But Beautiful/後藤輝夫&佐津間純のご紹介。

 

1/19発売の雑誌”ネットオーディオ”(音源出版)にもとりあげられています!

e-onkyoのサイトより検索して下さい。高音質ダウンロードで発売中!

亀吉レコードよりリリースの、But Beautiful/後藤輝夫&佐津間純
(2012/11月リリース)ライナーノーツのご紹介。

日増しに深まりゆく秋の午後、窓越しに眺める木々の黄葉が折からの冷たい雨に打たれている。部屋には珈琲の香りとともに、スタンダードナンバーの心地良いメロディーが静かに漂う。慌ただしく過ぎ去る日々を暮らす者が「生きている喜び」を実感するのは、こんなつかの間のひとときだ。本作”But Beautiful”は、全11曲が後藤輝夫のテナーサックスと佐津間純のギターのみによるデュオという、たいへん珍しいアルバムである。本アルバムでは後藤の情感豊かなメロディーラインに、佐津間のギターが時に軽快にアクセントをつけ、時には主旋律を奏でるという具合に見事なコラボレーションを見せ、聴く者を飽きさせない。ここで演奏される曲はいずれもよく知られたスタンダードナンバーであるが、中にはよくぞ取り上げてくれたと思う曲もある。”Moonlight In Vermont”と”The Things We Did Last Summer”の2曲がそれだ。ヴァーモントの月は映画ホワイトクリスマスの印象的なシーンでも歌われるが、艶のある歌声のマーガレットホワイティングの名唱も捨てがたい。ここではギターによるイントロからサックスのクロージングまでさながらヴァーモントの丘の上で月明かりを浴びているような気持ちにさせてくれる。後者は英国出身、マリアンマクパートランドのピアノトリオによる気品高くクールな演奏がお勧めだが、可憐なバラードであるこの小品を後藤のテナーは美しい音色を響かせ、まさに「珠玉のような」出来栄えに仕上げている。概してジャズメンにありがちな「自己のプレイに陶酔したような演奏」や「テクニックばかりを見せつける味気ない演奏」の両極から程よい距離に身を置いた二人の掛け合いは、スタンダードを愛する者にとって実に好ましい。本アルバム中、白眉ともいえるのは、タイトル曲にもなっている”But Beautiful”と”My one and only love”であろう。いずれの曲も、スタンダードはこう演奏してほしいという聴き手に気持をよく理解した心配りが感じられる。

それでありながら、二人の個性は遺憾なく主張されており、その点、イージーリスニングとは一線を画す。そのあたりのさじ加減は絶妙という他はない。後藤のサックスには幾多のライブで鍛え上げられた確かな存在感が伝わってくる。一方、佐津間の抑制の利いたギターにはどこかジムホールの音色を想い起こさせるものがある。たとえばジムホールがビルエヴァンスと共演したVerveのアルバム”Intermodulation”を聴いてそう思う。本作中、1曲だけ忍ばされたラテンの名曲”Without you”もこのアルバムにしっとりとした彩りを添えている。そうしてギターの美しいヴァースから入るブルージーな1曲”Little Girl Blueが一枚のアルバムを静かにしめくくる。テナーの歌うようなフレージングが懐かしい1枚のアルバムを思い出させてくれた。ブレンダリーのブルース曲集”Reflections”。少女のゆれ動くブルーなな心情を若き日のブレンダは余すところなく表現していて愛らしい。

本アルバムは都内にある小さなスタジオ(亀吉音楽堂)で制作されているが、録音装置、録音技術ともたいへん優れており、細部の音質までこだわりを持ち、ジャケットデザインも含めていわば手作りともいえる温かみが感じられることも付け加えておこう。(松本光正 2012年11月30日)