Winter Wonderland

鈴木輪の念願のクリスマスフルアルバムが遂に完成した。
改名前の鈴木リエ時代にクリスマスミニアルバムをリリースしたことはあったが、長年の夢であったフルアルバムを、サウンドプロデューサーに続木徹(チキンシャック・バンドオブプレジャー)を迎え完成させた。アルバム制作を熟知した続木の手によりオリジナリティーのあるゴージャスで誰もが楽しめるクリスマスアルバムが誕生した。きよしこの夜・ウィンターワンダーランド・ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス、サンタが街にやってくる、などのお馴染みの曲の他、シルバーベルズ、プリーズカムホームフォークリスマス、ザ・クリスマスソングやブルースのクリスマスソングなど、ボーナストラックの“アメイジンググレイス”を含め14曲収録。トータル時間は1時間8分。という聴きごたえのある作品となった。熟練ミュージシャン達の演奏、、鈴木の初のコーラスワークも必聴!

  1. Silent Night
  2. Winter Wonderland
  3. I’ll Be Home For Christmas
  4. Merry Christmas Baby
  5. Santa Claus Is Coming to Town
  6. Silver Bells
  7. Please Come Home For Christmas
  8. Jingle Bell Rock
  9. Have Yourself A Merry Little Christmas
  10. The Christmas Blues
  11. This Christmas
  12. Everyday Will Be Like A Holyday
  13. The Christmas Song
  14. Amazing Grace

 

鈴木輪(Vocal/Chorus)続木徹(Piano/keys)

Hank西山(Guitar) ①②③⑤⑥⑦⑨⑩⑪ 上田隆志(Bass)All except⑭

金子正則(Drums) All except⑭ 後藤輝夫(Sax/Per) ⑦⑪⑫長池秀明(Org) ④⑬

片桐幸男(guitar) ④⑧⑬岩佐真帆呂(Sax)⑧Keiko Rhodes (Key) ⑦⑪

林正男(Bass) ⑭宇山満隆(Drums) ⑭

Present

CDお買い上げの方に未収録楽曲「 Jingle Bells2021 」をダウンロードできる秘密のパスワードが商品の中に入っています。
ダウンロード期間限定(2021/11/24~2022/1/31)
https://kamekichirecord.com/present/xmas.html

Desafinado ディサフィナード 鈴木輪

★7/30 Amazon・Itunes・Eonkyo(ハイレゾ)On Sale(亀吉on line shop先行販売中)
★8/12 CD SHOP OnSale 

【アルバム紹介】
良質の国産ジャズレーベルとして定評のある亀吉レコードの新譜は「しなやかに優しく心にしみる鈴木輪ヴォーカルとピアノトリオの極上サウンド」Desafinado・ディサフィナ―ドだ。オーディオ雑誌の評論家が選ぶ優秀推薦版に選ばれた鈴木輪のスロージャズ3部作と言えば、2011年リリースの”My Reverie・マイレヴァリー“2013年リリースの”Blue Velvet・ブルーベルベット”、2015年リリースの”I’ll close my eyes”瞳をとじて”。それと対照的に、ソウルフルなスタイリッシュバンドサウンド2016年リリースの”Love Love Love RE-MIXに続くまさに4年ぶりのアルバム。本作の特徴は夏らしいボサノバ曲がが多い。それとLatin曲2曲にジャズスタンダードナンバーを加えた全14曲。選曲も良く、様々な鈴木輪のヴォーカルを楽しむことが出来る。アルバム1曲目。イントロからワクワクするアップテンポの”Triste”や7曲目”No more blues”(Chega de Saudade)はシンプルな歌い方の中に鈴木のセンスが光る。そして、5曲目”小舟”というタイトルで馴染み深いが、原曲のタイトルは”O Barquinho”。英語タイトルは”My little boat”。鈴木の歌う”小舟”が涼し気な夏の風を運んでくる。英語詞でこの曲を歌う歌手はフランクシナトラぐらいだろうか?鈴木は「英語だと(ポルトガル語より)情景が浮かびやすいからボサノバは英語で歌います。」と言う。アルバムタイトル曲になった2曲目” Desafinado”は鈴木の声、雰囲気にとてもマッチする曲だ。しなやかに優しい歌がじわじわと迫る。セルジオメンデスの楽曲、3曲目”So many stars”は特にいい。しみる曲だ。この曲や12曲目”My one and only love”のような曲は音域が広く難しい曲だが鈴木はしっかりとした情感をたたえている。4曲目”Cheek to cheekはスピード感を持って小粋にスウィング。6曲目”I can’t give you anything but love、13曲目”On the sunny side of the streetはストレートな歌唱、オリジナルメロディーを大事にしながら気の利いたフェイクで軽くスウィング。8曲目”Dream a little dream of meのエンディングは鈴木の口笛入りだ。「歌よりこっちの方がよくない?」と言って、遊びで口笛を吹いてみたら「それ、いいんじゃない?」となり採用されたらしい。11曲目”I’ve got the world on a string。こういうSlowly Swingは鈴木の一番好きなテンポらしい。ラウンジでグラスを傾けながらゆったりと聴いてみたいものだ。そして、ラテン曲が2曲は10曲目”Besame Mucho”と9曲目”Tango Lullaby”。”Besame Mucho”は英語詞ヴァージョン。歌い出し「♪ベサメー、べサメ―ムーチョー♪」の鈴木の歌に息をのむ。もう1曲のLatin曲、Larry Wayne Clarkの楽曲”Tango Lullaby”はHalie Lorenの歌唱が有名。鈴木輪のタンゴララバイもなかなか良い。ピアノトリオの演奏も1発録りと思えない好演奏だ。全曲、亀吉音楽堂、上田が録音。全曲丁寧にミックスされ、鈴木輪の歌の魅力が十分に伝わってくる仕上がりとなっている。14曲目”Whatch what happens”「何が起こるか見て!」ミシェルルグランの曲をこのアルバムのラストに持ってきた。これから、鈴木に何が起こるのか?注目するとしよう。

  1. Triste
  2. Desafinado
  3. So many stars
  4. Cheek to cheek
  5. My little boat
  6. I can’t give you anything but love
  7. No more blues
  8. Dream a little dream of me
  9. Tango lullaby
  10. Besame Mucho
  11. I’ve got the world on a string
  12. My one and only love
  13. On the sunny side of the street
  14. Watch what happens

① Triste/トリステ
鈴木輪(vocal/cho)続木徹(piano)上田隆志(bass)金子正則(drums)
②Desafinado/ディサフィナ―ド
鈴木輪(vocal)続木徹(piano)上田隆志(bass)金子正則(drums)
③So many stars/ソーメニースターズ
鈴木輪(vocal)続木徹(piano)上田隆志(bass)金子正則(drums)
④Cheek to cheek/チークトゥーチーク
鈴木輪(vocal)続木徹(piano)林正男(bass)宇山満隆(drums)
⑤My little boat/マイリトルボート(小舟)
鈴木輪(vocal)続木徹(piano)上田隆志(bass)金子正則(drums)
⑥I can’t give you anything but love/捧ぐるは愛のみ
鈴木輪(vocal)山崎洋一(piano)林正男(bass)宇山満隆(drums)
⑦No more blues /ノーモアブルース
鈴木輪(vocal)続木徹(piano)上田隆志(bass)金子正則(drums)
⑧Dream a little dream of me/ドリームアリトルドリームオブミー
鈴木輪(vocal)続木徹(piano)林正男(bass)宇山満隆(drums)
⑨Tango lullaby/タンゴララバイ
鈴木輪(vocal)続木徹(piano)林正男(bass)宇山満隆(drums)
⑩Besame Mucho/ベサメムーチョ
鈴木輪(vocal)続木徹(piano)上田隆志(bass)金子正則(drums)
⑪I’ve got the world on a string/思いのままに
鈴木輪(vocal)山崎洋一(piano)林正男(bass)宇山満隆(drums)
⑫My one and only love/マイワンアンドオンリーラブ
鈴木輪(vocal)続木徹(piano)林正男(bass)宇山満隆(drums)
⑬On the sunny side of the street/明るい表通りで
鈴木輪(vocal)続木徹(piano)林正男(bass)宇山満隆(drums)
⑭Watch what happens/ウォッチワットハプンズ
鈴木輪(vocal)続木徹(piano)上田隆志(bass)金子正則(drums)

★クレジット★
【バンド録音】 2011年~2018年
【ヴォーカル録音】2019年~2020年
【ミックス,マスタリング】 2020年
【レコーディングスタジオ】亀吉音楽堂
【レコーディングエンジニア】上田隆志
【カヴァージャケット写真】 山村隆彦
【ヘアメイク】大森ユキ*撮影 亀吉音楽堂
【ビーチ写真】 石丸智仁
【ヘアメイク】マユミアヴィス*撮影オアフ島ノースショア
【グラフィックデザイン】鈴木輪*亀吉レコード

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So in love (from album My Reverie)

My Reverie

オーディオアクセサリー142号の12人の評論家が選ぶ優秀盤オーディオグレード「オーディオ評論家が音質の良いCDを推薦するページ」掲載商品にこのアルバムMy Reverieが選ばれました。
「彼女は常に原曲の持つ美しさを大切にしているように思う。その姿勢が、無用なフェイクや過度の感情移入を避けた自然で素直な歌唱へとつながる。それは一種の気品というべきものであって、1940年代から50年代の女性歌手達がもっとも輝いていた時代に持っていたものに通ずる。現代においては希少なものと思う。 」

鈴木輪(vo), 片桐幸男(g), 後藤輝夫(sax, flute, harmonica, per.)上田隆志(b), 金子正則(ds).★楽曲My Reverieのみ

  1. Again
  2. Blue skies
  3. My reverie
  4. Born to be blue
  5. Lover man,
  6. Red sails in the sunset
  7. Tea for two
  8. Que sera sera
  9. So in love
  10. Too close for comfort
  11. Everytime we say goo-bye
  • 【楽曲について】(松本光正:ライナーノーツより)
    1曲目の”Again“を聴いてみよう。
    心地よく響き渡るアコースティックギターの調べに乗って、しっとりとこの名曲を聴かせてくれる。同時にこの1曲からアルバム全体の趣向もうかがえる。そしてアルバムの選曲のセンスの良さもあげておきたい。スモールコンボをバックにスローバラードと、時に軽快なミディアムテンポの曲に程良く歌い分けられている。
    前者に代表されるのが”Born to be blue“、”Every time we say good bye“(ハーモニカソロが美しい)であり、後者に属するのが”Blue skies“(ウッドベースがスウィング感を盛り上げる)、”Too close for comfort“である。
    テナーサックスのイントロで始まる”Lover man“、ギターとコンガに導かれて歌われる”So in love“の2曲は 特に素晴らしい出来で深い余韻を残す。
    曲に戻ろう。
    Que sera sera“はいうまでもなくドリス・デイのヒット曲だが、ウェールズ出身のポップシンガー、メリーホプキンの歌も忘れがたい。
    この歌を鈴木も明るくはぎれよく歌っている。ドリス・デイでおなじみのもう1曲”Tea for two“はここではギターだけをバックにしみじみと歌われる。 特にヴァースからの入りが抜群にいい。
    「二人でお茶を」という曲だが、「1人でスコッチを片手に」聴きたい。
    My Reverie“は馴染みの薄い曲かもしれないが、ハリージェイムズ楽団のバンドシンガーでもあったヘレンフォレストによる可憐な歌声が残されている。
    ここでは、フルートの音色が鈴木の声に優しく寄り添う。 “Red sails in the sunset“。私がこの曲を初めて聴いたペリー・コモのレコード、そのライナーノートには「音に名高き名唱」とあった。あれから早や45年。 鈴木のヴァージョンはゆったりとコンガのリズムがたゆたい、夕暮れの浜辺の情景を鮮やかに映し出して秀逸。(松本光正:ライナーノーツより)
  • 癒しの鈴木輪のヴォーカルがレトロなサウンドに非常にマッチ。大げさなフェイクもないし、張り上げるような声でもない。かと言って声量がないわけでもない。いや、本来は声量があるのであろうが、確かなヴォイスコントロールで、抑え気味に歌っているのだ。聴いていて飽きない秘密はここであろう。息の使い方が素晴らしいのだ。バックの演奏もシンプルながら、ヴォーカルを引き立てる演奏である。音質も素晴らしい。良いスピーカーでじっくりと味わって聴きたいアルバム。(amazonレビューより)
  • 短大生の時に、浅草アマチュアJazzコンテスト・ヴォーカル部門で、グランプリを受賞したジャズ・シンガー、鈴木輪さんのニュー・アルバム。1曲目の「Again」から透明感のあるしっとりとした歌い口に一気に引き込まれてしまいました。あたたかくて艶やか、ココロにしみ入る歌声で名曲を綴ります。絶妙な肩の力の抜けぐあいも本作の魅力のひとつ。スタンダードの名曲に触れられる入門盤としてもお薦めです。 (amazonレビューより)

Blue Velvet

Blue velvet \Rin suzuki jacket
高音質でAudio業界が注目の亀吉レコードの歌姫、上質のジャズヴォーカル、鈴木輪の待望のアルバム「ブルーベルベット」が完成!
ひと足先にe-onkyoよりリリースしたハイレゾ高音質ダウンロード版でJazzランキング2位。全体のランキングでも8位と注目。
e-onkyoとitunesでは、ブルーベルベットONE、ブルーベルベットTWOと、2枚にアルバムに分けてリリース。(CD版は1枚となっています)
選曲も良く、歌、演奏、音質、どれも素晴らしい仕上がりのお勧めの1枚です。
Blue Velvetが季刊オーディオアクセサリーNo151の「12人の評論家が選ぶ最優秀盤オーディオグレード2013in winter」に選ばれました。(11/21発売)
岩井喬の推薦盤! ジャズ音源では鈴木輪を選んだが、録音クオリティにこだわりのある亀吉レコードならではの迫りくる音像のエナジーある密度感、鮮やかに浮き上がるヴォーカルの口元と適度にドライながら細やかなニュアンスをきちんと表現するサックスやギター、オルガンの質感も深みがあって良い。スタジオの近接感も音像のクローズアップ感とマッチしてライブハウスのような 実体感を得られる。
鈴木輪(vo),後藤輝夫(sax),佐津間純(G),ゲスト上田隆志(b), 土田晴信(org)
    1. Moonlight in Vermont
    2. Autumn in New York
    3. Dat dere
    4. Tennessee Waltz
    5. It might as well be spring
    6. Blue Velvet
    7. A man and a woman
    8. A foggy day
    9. Here’s that rainy day
    10. I ain’t got a nothin’ but the blues
    11. Prelude to a kiss
    12. On a clear day
    13. Crazy he calls me
    14. Jingle bells
    *14.Jingle bellsはダウンロード版のみの収録です。
  1. 筆者が時折立ち寄るBarでは鈴木輪の【My Reverie】のCDがかかる。
    夏の暑い夜などキリッと冷たいカクテル、ピーチブロッサムを口にしながら「So in love」にじっと耳をかたむける。何と心豊かなひとときであろうか。
    その前作【My Reverie】から2年余りを経て、その続編ともいえるアルバム【Blue Velvet】がリリースされた。
    今回のアルバムでも、日本ではスタンダードナンバーとよばれるAmerican Song Book中心のナンバーが多く選曲されている。前作同様、鈴木の伸びやかなヴォーカルがときに軽快に、ときにしっとりとした情感をたたえて流れてくる。
    本作の特徴をあげるとすれば、オルガンの入った曲が何曲かあるが、前作同様サックスとギター中心のサウンド。全曲で控え目ながら個性あふれるフレーズを奏でるギターではないか。
    実は本アルバムのリリース前、このアルバムを録音したスタジオ(亀吉音楽堂)で全曲を試聴させてもらった。 高音質機材による録音であるとは聞いていたが、実際に聴いてみると、その音は想像以上であった。電源にまでこだわったオーディオ装置、Altecのスピーカーで聴くと、ヴォーカルはまるで目の前で歌われているようだし、サックス、ベース、ギターの音もそれぞれ はっきりと聴きとれる。
      • 曲についてふれよう。1曲目の「Moonlight in Vermont」。昔から筆者の好きな曲で、マーガレット・ホワイティングの名唱もキャピタル盤に残されているが、鈴木のヴォーカルも期待にたがわず美しい。あと2曲好きな曲をあげれば、「Here’s that rainy day」「Crazy he calls me」。特に前者は本アルバム中、ベストの歌唱といってもいいのではないか?アルバムタイトルにもなった「Blue Velvet」を筆者はよく鈴木のピアノ弾き語りで聴いた。バンドで歌うヴァージョンも洗練された見事な表現だ。パティペイジでおなじみの「Tennessee Walz」は、4拍子でブルース風のアレンジがなされている。同じくやや意表をつかれるのは、アップテンポで歌われる「It might as well be spring」でキレのいいソプラノサックスがpuppet on a stringを視覚化させてくれる。1960年代の映画音楽が1曲とり上げられている。主演のアヌーク・エーメを一躍日本で有名にした「A man and a woman」。サウンドトラック盤、インストラメンタルの演奏が流れることが多いが、英語詞のヴォーカルヴァージョンは非常にめずらしい。
      • 女性ヴォーカルに色気は欠かせない。といっても、セクシーさを前面に出されては興がさめる。鈴木の唄には随所に、そこはかとない色香がただよう。それがいい。 アーネスト・ヘミングウェイが残した言葉を思い起こす。「もしきみが、幸運にも若い頃、パリで暮らすことができたなら、その後の人生をどこで過ごそうとも、パリはついてくる。パリは移動祝祭日だからだ。」女性ヴォーカルの好みについても、しかり。若い頃に誰の歌を聴いたかで、その後の趣向が決まる。筆者の場合は、ヘレン・オコンネルやキティ・カレンが出発点であった。だから女性ヴォー カルを聴く時は、いつもそこに帰る。彼女らに共通の素直でストレートな歌唱、そして生来の声の魅力をあわせ持つ歌手は、なかなか見当たらない。本アルバムで聴く鈴木輪は、彼女らの系譜を受け継ぐ歌手であると確かに思う。
ライナーノーツより by松本正光(2013年9月)

MERRY CHRISTMAS SONG FOR YOU  

メリークリスマスソングフォー・ユー

★RE-MIX version 2016年リリース

スティービーワンダーやビルウィザースをカヴァーした鈴木のロングセラーアルバム「ラブラブラブ」の時のバンドメンバーを中心に録音。 鈴木のオリジナルソングを含む70年代テイストの「メリークリスマスソングフォーユー」のデュエット曲2曲をハイレゾ用にリミックス。Mr.Santa Clauseは鈴木のオリジナルのブルースソング。 もう1曲はメドレー。クリスマスの定番ソングThe Christmas song~オリジナルのMerry Christmas to youになり徐々にバンドのボルテージが上がっていく。 歌と演奏が一体となり、バンドの自然な盛り上がりにぐいぐいと引き込まれる。 CDではフェードアウトだが、ハイレゾではフルヴァージョンで聴くことが出来る。 CD版は絶賛発売中。
注)このPVはCD版のPVです。リミックス前の音源になります。またハイレゾ版はデュエット曲2曲のみの配信になります。

★Original version 2005年リリース

鈴木輪、恵須川ヒロシ(vo)
長池秀明(org)
上田隆志(bass)
金子正則(drums)
片桐幸男(guitar)
続木徹(piano,synth)
岩佐真帆呂(sax) *Mr.Santa Clause
後藤輝夫(sax) *The Christmas song~Merry Christmas to you

 

I’LL CLOSE MY EYES (瞳をとじて)

I'llclose my eyes CDJacket

鈴木輪の最新作が届いた。
例によってアコースティックな広がりの中に、鈴木の声が自然な残響を伴って浮かび、バックのピアノとウッドベースが彼女の歌唱をやや控えめに しかししっかりと支える。実に好ましい「くつろぎの音楽空間」といってよいだろう。
鈴木の声はどこか南部鉄器の風鈴を思わせる質感で涼やかに伸び、ピアノとウッドベースはややソフトだが至って自然、どちらも”木”の質感を感じさせるサウンド傾向である。
今作はCDも入手しているので聴き比べてみた。CDもずいぶん健闘しているが、声の澄んだ質感と伸びではやはりハイレゾに軍配があがるようだ。

(注目ハイレゾ音源 レビュー Net Audio vol20 炭山アキラ )

鈴木輪 ヴォーカル
1967年山口県生まれ。2010年鈴木リエより鈴木輪に改名。
1985年渡辺プロダクションのオーディションで10万人の中から最終審査に選ばれ、歌唱力を高く評価される。
1987年短大1年の時「浅草Jazzコンテストヴォーカル部門でグランプリを受賞。同年オーストラリアシドニーマンリー Jazzカーニバル参加。
その後都内ライブハウス中心に多くのミュージシャンとセッションを重ねる。1998年Jimmy Heath(sax)をゲストに迎えたアルバム「」」 It’s all right with meをリリース後、数々のアルバムをリリース、亀吉レコードからリリースのアルバム「My Reverie」、「Blue Velvet」の2作は評論家が選ぶ最優秀盤に選ばれるなど話題となった。

百々徹 ピアノ
1972年、東京生まれ。。明治大学ジャズ研究会に在籍時から都内のクラブで演奏する。
バークリー音楽院留学後は、演奏と作曲の部門で学内表彰を受け、98年には首席で卒業。
卒業後はNY を拠点に、自己のトリオをはじめ、SOMI、Pete Zimmer、Carolyn Leonhart & Wayne Escoffery、井上智のピアニストとして、世界各国の音楽祭に出演。
オフブロードウェイショー『Sleep No More』のピアニストとしても活躍。

林正男 ベース
1964年東京生まれ。13才でギターを始め、その後、ベースに転向。1993年頃より多くのバンドやセッションのライブやレコーディングに参加。
近年ニューヨーク在住のピアニスト、三上クニのトリオでも活躍している。

LOVE LOVE LOVE RE-MIX ラブラブラブリミックス/ 鈴木輪

loveloveloveRE-MIX

The Walker’s (2016Vol.46)レビュー掲載

12 年の時を超えて~鈴木輪 meets 鈴木リエ
亀吉レコードの原点となったアルバム『ラブラブラブ』は、ジャズ・シンガー鈴木輪が鈴木リエとして活動していた2004年に発表。2010年鈴木輪に改名以降、3枚のアルバムを発表しているが、今回は隠れ名盤『ラブラブラブ』をリミックスし、素敵に復活させている。タイトル曲のダニー・ハサウェイの名曲やマイルスもカヴァーしたシンディー・ローパーの「Time After Time」、スティーヴィー・ワンダーの「I wish」「Creepin’」等、選曲も魅力。実力派ミュージシャンによるバンド”スピリチュアルライフ”の好演も素晴らしい。「12年前の自分の歌声にちょっと照れる」と語る鈴木輪のエレガントなヴェルベットヴォイスの原点に触れることが出来るオシャレな癒しのアルバム。

(The Walker’s 加瀬正之)
  • 亀吉レコードの原点となった鈴木の「ラブラブラブ」をリミックスし復活させるという大仕事
    この「Love Love Love」は今聴いても非常に良いアルバムで、このまま埋もれてしまうのは惜しいと思い、数年前より再リリースを検討していた。
    ヴォーカルも2004年は鈴木リエの名前だったが、2010年に改名していることもあり、鈴木輪として、この隠れた名盤「Love Love Love」の再リリースを決めた。
    96KHz/24bitで録音していたのでハイレゾとしてリリースするためにはミックスをやり直さなければならなかった。
    ハイレゾだけでなく亀吉レコードの高音質CDのリリースを待ち望んでいる方もいるということなので「Love Love Love」のリミックスを決めた。
    私は元々ベーシストだが、現在はベースを弾くよりエンジニアとして仕事をすることが多くなっている。
    1998年頃より宅録をはじめ、2000年に自己のユニットMeyouでの録音を手掛けたが、「Love Love Love/ 鈴木リエ」において、初めてバンド録音からミックスまで行った。
    今考えれば、2004年リリース時のアルバムの録音、ミックスにより様々な実験、研究をし、学ばせてもらった。このアルバムの録音がなければ今の自分はないと言えるぐらいだ。「Love Love Love」は亀吉音楽堂、亀吉レコードの原点とも言える作品である。
    このアルバムは、2000年頃より私もバンドメンバー(ベーシスト)として活動を共にしていた「鈴木リエ&スピリチュアルライフ」のアルバムだ。
    ライブを重ね、バンドとして良いサウンドになってきた2002年頃、録音をスタートさせた。
    低予算での録音だったので出来ることは何でもやろうと思い、リハーサルスタジオに以下の機材を持ち込んだ。

    • YAMAHA O1V(ミキサー)
    • VINTECH AUDIO1272(マイクプリ)
    • DRAWMER 1960(マイクプリ)
    • A-DAT

    録音の手順は以下のように行った。

    • ドラム、ベースとキーボード、ヴォーカルでA-DATにマルチ録音したものを自宅スタジオのProtoolsに取り込む(サンプリングレート96KHz/24bit)。
    • ドラムのパートのみ残し、自宅スタジオでベース、キーボードをダビングした後、サックス、ギター、パーカッションなどをダビングし、オケを作る。
    • 歌の本録り。

    初めてのことなのでドラムにマイクを立てる位置がよく分からず試行錯誤を繰り返した。
    しかもベースを弾きながらである。
    宅録作業に入ってからは、メンバーに何度も小さなブースに足を運んでもらい、ダビングし、その後ミックス。
    というわけで、録音をスタートしてからアルバムが完成するまでには1年半ぐらい時間がかかった。
    この時の「Love Love Love」も、自分なりに最善をつくした作品で当時の環境の中で、よく健闘したと思うが、今、考えると自宅スタジオの電源、モニター環境が良くなかったため、諸々の問題が分からず作業をおこなっていた。
    それに比べ、2016年現在のスタジオ、亀吉音楽堂の環境が非常に良くなっているので、問題点が色々と浮き彫りになった。
    嬉しい悲鳴であるが、これにはまいった。
    ミックスをやり直して再リリースをすると言ってしまったが、何とかなるのか?
    問題点を解消する方向でミックスをすると音楽的につまらなくなる。
    何度も挫折しそうになりながらも、試行錯誤。
    それぞれの機材の電源の取り方と、電源ケーブル、ラインケーブルの調整を行い、問題点が明確になり時間がかかったが、調整を続けながらこれ以上は無理だと思えるところまで行った。
    膨大な労力であったが、結果的に今回のリミックスにより、サウンドクオリティーも向上し、音楽的魅力も増した気がする。
    より良くなった2016年の「Love Love Love RE-MIX/鈴木輪」もぜひ聴いていただきたい。

    2016.07    亀吉音楽堂 上田隆志
  • 浅草ジャズ・コンテストのグランプリ受賞。あるいはNHK”BSジャズ喫茶”への出演など。様々なキャリアを積み上げてきた鈴木リエはそのきらびやかな道程とは裏腹に、ジャズ界にあって特異なポジシ ョンを占めるヴォーカリストです。
    例えばブロッサム・ディアリーのように声質そのものが耳目を引くタイプのアーティスト、例えばエラ・フィッジェラルドのように情念で歌い切ってしまうタイプのア ーティスト。
    鈴木リエはそんなカテゴライズのどちらにもあてはまりません。
    彼女は鼻声でもないし、どんな癖もない透けて見えるように涼やかな声の持ち主なんです。うっすらとかけるビブラートや、何の力みも感じさせる事のないフレージングは確かな歌唱力の証明に違いありません。
    「癒しのヴォーカリスト」という世間の評判はまさに正鵠を射たものと言えるでしょう。
    気負いのないそのスタンスや通りの良い素直な歌唱には、若さに似合わぬ足元をしっかりと踏みしめた大人の余裕さえ感じさせます。
    そしてジャズ~フュージョンのシーンで活躍するバンド「スピリチュアルライフ」。
    このバンドはグッと叙情的でお洒落なサウンドが他のバンドと大きく違うところ。
    一つ一つの音をしっかり耳元に届けてくれるシンプルでフックのきいたプレイが印象的のベースの上田隆志。
    ブルースフィーリングに溢れたギターの片桐幸男。
    湿度100%のサックス・ブロウでバンド全体のサウンドをまろやかにしてくれるサックスの後藤輝夫。
    そして急遽ゲスト参加してくれる事になった元チキンシャックのキーボーディストで売れっ子ジャズピアニストの続木 徹。
    「癒しのヴォーカリスト・鈴木リエ」の個性を余すことなく引き出した充実の仕上がりになっています。

    (ライナーノーツ たかはしあきお)
    • I want to spend the night
      1980年に「ジャスト・ザ・トゥ・オブ・アス」でグラミー賞を獲得したビル・ウィザースの曲。オリジナルはしわ枯れ声のいなたい曲だったのに、鈴木リエは持ち前のニュー トラルな感性で意外なほどお 洒落な作品に仕上げています。
    • Love, Love, Love
      夭折したダニー・ハザウェイ最後のアルバムEXTENSION OF A MAN”収録の隠れた名曲。思い入れも特別なものがあるようで鈴木リエには珍しく、シャウトを聞かせるエモーショナルな ヴォーカルを披露しています。
    • The look of love
      ブロードウェイのミュージカルにもなったバート・バカラックのヒット曲。スカパラのユニークな演奏も記憶に新しい。鈴木リエはこれぞフュージョン・ヴォーカルという、王道を行 くアプローチを見せました。
    • makin’ whoopee
      ナット・キング・コール、チェット・ベイカーなど様々なアーティストが取り上げているスタンダード・ナンバー。ゲストのサックス後藤輝夫のブルージーなソロが出色です。
    • Time after time
      帝王マイルスがカバーしたことも話題になった、シンディー・ローパー1983年のヒット曲。ゲスト・ギタリスト片桐幸男の音数の少ないプレイが渋い。
    • Come rain or come shine
      ハロルド・アーレンの同名ミュージカルの挿入曲。ビル・エバンスやケニー・ドリューなどのアーティストにより、好んで演奏される事が多い。優しく自然なヴォーカルに終始 からんでくるファンキーなエレピ。二つの対比が面白い作品です。
    • I wish
      スティービー・ワンダー不朽の名作「The Key Of Life」の収録曲。ワイルドでアバンギャルドなサックスのブロウ。そして不動のベース・リフを上田隆志がどう崩していくのかも聞き所。
    • Creepin’
      スティービー・ワンダーのアルバム”ファースト・フィナーレ”の収録曲。キーボード長池秀明のシンセが霧に煙っているようで、いい味を出しています。
    • La la means I love you
      フィリーソウルのグループ”デルフォニックス”最大のヒット曲。きらびやかにリフを奏でるシンセ・ストリングス。サビのコーラスでサックスがユニゾンするあたりにはアレ ンジの新境地が。
    • Don’t it make my brown eyes blue
      1978年のグラミー賞の受賞曲。オリジナルのクリスタル・ゲイルにも負けない、鈴木リエの透明な歌声が気持ち良い。ここで彼女はピアニカ、オルガンも披露してい ます。