Blue Velvet

高音質でAudio業界が注目の亀吉レコードの歌姫、上質のジャズヴォーカル、鈴木輪の待望のアルバム「ブルーベルベット」が完成!
ひと足先にe-onkyoよりリリースしたハイレゾ高音質ダウンロード版でJazzランキング2位。全体のランキングでも8位と注目。
e-onkyoとitunesでは、ブルーベルベットONE、ブルーベルベットTWOと、2枚にアルバムに分けてリリース。(CD版は1枚となっています)
選曲も良く、歌、演奏、音質、どれも素晴らしい仕上がりのお勧めの1枚です。
Blue Velvetが季刊オーディオアクセサリーNo151の「12人の評論家が選ぶ最優秀盤オーディオグレード2013in winter」に選ばれました。(11/21発売)
岩井喬の推薦盤! ジャズ音源では鈴木輪を選んだが、録音クオリティにこだわりのある亀吉レコードならではの迫りくる音像のエナジーある密度感、鮮やかに浮き上がるヴォーカルの口元と適度にドライながら細やかなニュアンスをきちんと表現するサックスやギター、オルガンの質感も深みがあって良い。スタジオの近接感も音像のクローズアップ感とマッチしてライブハウスのような 実体感を得られる。
鈴木輪(vo),後藤輝夫(sax),佐津間純(G),ゲスト上田隆志(b), 土田晴信(org)
    1. Moonlight in Vermont
    2. Autumn in New York
    3. Dat dere
    4. Tennessee Waltz
    5. It might as well be spring
    6. Blue Velvet
    7. A man and a woman
    8. A foggy day
    9. Here’s that rainy day
    10. I ain’t got a nothin’ but the blues
    11. Prelude to a kiss
    12. On a clear day
    13. Crazy he calls me
    14. Jingle bells
    *14.Jingle bellsはダウンロード版のみの収録です。
  1. 筆者が時折立ち寄るBarでは鈴木輪の【My Reverie】のCDがかかる。
    夏の暑い夜などキリッと冷たいカクテル、ピーチブロッサムを口にしながら「So in love」にじっと耳をかたむける。何と心豊かなひとときであろうか。
    その前作【My Reverie】から2年余りを経て、その続編ともいえるアルバム【Blue Velvet】がリリースされた。
    今回のアルバムでも、日本ではスタンダードナンバーとよばれるAmerican Song Book中心のナンバーが多く選曲されている。前作同様、鈴木の伸びやかなヴォーカルがときに軽快に、ときにしっとりとした情感をたたえて流れてくる。
    本作の特徴をあげるとすれば、オルガンの入った曲が何曲かあるが、前作同様サックスとギター中心のサウンド。全曲で控え目ながら個性あふれるフレーズを奏でるギターではないか。
    実は本アルバムのリリース前、このアルバムを録音したスタジオ(亀吉音楽堂)で全曲を試聴させてもらった。 高音質機材による録音であるとは聞いていたが、実際に聴いてみると、その音は想像以上であった。電源にまでこだわったオーディオ装置、Altecのスピーカーで聴くと、ヴォーカルはまるで目の前で歌われているようだし、サックス、ベース、ギターの音もそれぞれ はっきりと聴きとれる。
      • 曲についてふれよう。1曲目の「Moonlight in Vermont」。昔から筆者の好きな曲で、マーガレット・ホワイティングの名唱もキャピタル盤に残されているが、鈴木のヴォーカルも期待にたがわず美しい。あと2曲好きな曲をあげれば、「Here’s that rainy day」「Crazy he calls me」。特に前者は本アルバム中、ベストの歌唱といってもいいのではないか?アルバムタイトルにもなった「Blue Velvet」を筆者はよく鈴木のピアノ弾き語りで聴いた。バンドで歌うヴァージョンも洗練された見事な表現だ。パティペイジでおなじみの「Tennessee Walz」は、4拍子でブルース風のアレンジがなされている。同じくやや意表をつかれるのは、アップテンポで歌われる「It might as well be spring」でキレのいいソプラノサックスがpuppet on a stringを視覚化させてくれる。1960年代の映画音楽が1曲とり上げられている。主演のアヌーク・エーメを一躍日本で有名にした「A man and a woman」。サウンドトラック盤、インストラメンタルの演奏が流れることが多いが、英語詞のヴォーカルヴァージョンは非常にめずらしい。
      • 女性ヴォーカルに色気は欠かせない。といっても、セクシーさを前面に出されては興がさめる。鈴木の唄には随所に、そこはかとない色香がただよう。それがいい。 アーネスト・ヘミングウェイが残した言葉を思い起こす。「もしきみが、幸運にも若い頃、パリで暮らすことができたなら、その後の人生をどこで過ごそうとも、パリはついてくる。パリは移動祝祭日だからだ。」女性ヴォーカルの好みについても、しかり。若い頃に誰の歌を聴いたかで、その後の趣向が決まる。筆者の場合は、ヘレン・オコンネルやキティ・カレンが出発点であった。だから女性ヴォー カルを聴く時は、いつもそこに帰る。彼女らに共通の素直でストレートな歌唱、そして生来の声の魅力をあわせ持つ歌手は、なかなか見当たらない。本アルバムで聴く鈴木輪は、彼女らの系譜を受け継ぐ歌手であると確かに思う。
ライナーノーツより by松本正光(2013年9月)